発明なんて先端技術を研究している大企業じゃなければ無理でしょう
そんなことはありません。何らかの製品を作っている企業であれば発明は生まれます。製品を作るうえで技術的な課題があったが、ある手段(特定の構成)を用いることでその課題を解決することができた場合、その解決手段が発明になります。つまり、課題があるところに発明は生じます。
そんなことはありません。何らかの製品を作っている企業であれば発明は生まれます。製品を作るうえで技術的な課題があったが、ある手段(特定の構成)を用いることでその課題を解決することができた場合、その解決手段が発明になります。つまり、課題があるところに発明は生じます。
先行技術は独立行政法人工業所有権情報・研修館が提供する特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)を利用して無料で検索することができます。特許情報プラットフォーム トップページの「特許・実用新案」のタブにカーソルを置くと、1.特許・実用新案番号照会~13.中韓文献テキスト検索まで13個の新たなタブが現れます。この中の3.特許・実用新案テキスト検索を利用することで比較的簡単に先行技術文献を調べることができます。例えば、検索項目の枠内右側の「v」ボタンを押して「公報全文(書誌を除く)」を選択し、検索キーワードの枠に適宜なキーワードを入力して「キーワードで検索」ボタンを押します。すると、そのキーワードを含む公報のヒット件数が表示され、「一覧表示」のボタンを押すと文献番号や発明の名称、筆頭出願人等からなる一覧が表示されます。ヒット件数が1000件を超えると「検索結果が1000件を超えました(****件)。検索条件を変更して、再度検索を行ってください。」というアラートが出ます。このようなときには、検索キーワードの枠外右下にある+追加のボタンを押して検索項目を増やし、新たなキーワードを追加して検索を行います。一覧表示で表示された文献番号(例えば特開2015-123456)を押すと、その文献の書誌+要約+請求の範囲および代表図面が表示されます。この画面で、図面を見たい時には項目表示中の図面というボタンを押すことで図1~図nまで添付図面を全図表示させることができます。また、公報そのものを見たいときは「文献単位PDF表示」のボタンを押し、切り替わった画面で表示されたイメージの番号を入力して「表示」ボタンを押すことで公開された表示形式で公開公報等を見ることができます。公報はPDFデータで表示されるため、適宜データファイルに保存し、あるいはプリントアウトして利用することができます。
特許出願しただけでは特許権は発生しません。特許庁長官に出願審査請求を行って審査官に実体審査をしてもらい、審査官(または審判官)が特許すべきと判断したときに初めて特許されます。その後特許料を納付することによって特許権が発生します。出願審査請求は、原則として特許出願の日から3年以内に行う必要があり、その日までに審査請求の手続を行わなかった場合には特許出願は取り下げられたものとみなされ、以降権利化はできなくなります。審査官による実体審査では、特許出願が所定の記載要件を満たすか否か、また特許請求の範囲に記載された発明が新規性や進歩性等の所定の特許要件を満たすか否かを審査し、要件を満たすと判断したときに特許査定を、要件を満たさないと判断したときに拒絶理由通知を発送します。
出願経験が少ないうちは拒絶理由通知が来るとショックを受け、絶望的(もうダメだ…)になったり感情的(審査官はわかっていない…)になったりすることがあります。まず冷静になって拒絶理由通知を読んでみてください。審査官はどのような理由で特許できないと言っているのか、その理由は論理的に合っているのか、審査官が本案や引用文献に記載された技術を誤解していないかなどについて冷静に検討してください。そして、審査官の指摘が不当と思われる場合はその根拠をお知らせください。審査官の指摘は妥当であるが補正によって拒絶理由を解消できると思われる場合は、どのような補正を行うかお知らせください。一方、審査官の指摘は妥当であり補正しても拒絶理由を回避することが困難と思われる場合には、拒絶理由を承服して放置する(権利化を放棄する)ことになります。どのような対応を採るか貴社のご意向をお知らせください。弊所は貴社のご意向に基づいて意見書・補正書を作成します。貴社で判断することが難しい場合には、ご要望に応じて拒絶理由を検討し、対応策についてご提案致します。
出願審査請求を行った後、審査官から最初の審査結果(ほとんどの場合拒絶理由)が通知されるまでに、概ね1年~1年半かかります。最初の拒絶理由通知に対する応答期間は通常60日で、出願人からの応答に対して審査官の審査結果が出るまで4ヶ月~6ヶ月かかります。2度目の審査結果が最後の拒絶理由通知である場合も応答期間は60日、応答に対して審査結果が出るまで2~6ヶ月かかります。以上を総合すると、特許出願と同時に審査請求を行い且つ一度も拒絶されることなく特許された場合で出願~権利化まで1年、審査請求期限ぎりぎりに審査請求を行い2度拒絶された後に特許された場合には出願~権利化まで5年半程度かかることになります。